メム発達トーク@ごちゃまぜcafeメム【イベントレポート】

こんにちは!小鳥遊です。

今回は、2019年8月17日(土)に江戸川区にあるごちゃまぜcafeメムで行われた「メム発達トークvol.3」についてお話しします。

このイベントでは「発達障害と働き方」というテーマで、メム経営者のこーさんと私が登壇しました。





ごちゃまぜCafeメムとイベント概要

「ごちゃまぜCafeメム」は、普段はサードプレイスカフェとして営業されています。

また、ソーシャル・インクルージョン(社会包摂)を目標として、さまざまな特性や社会的困難を抱えた方のお話を聞いたり、知るためのイベントを定期的に開催されています。

gochamaze-mem ページ!

2024年4月末日をもって閉店いたします。 皆様のご愛顧まことにありがとうございます。…

 

メムカフェの雰囲気はこんな感じです。

 

 

 

今回のイベント「メム発達トークvol.3」の進行は次のとおりでした。

  • メム経営者こーさんによる「精神障害者雇用の現況と、こーさん自身の働き方」
  • 小鳥遊による「小鳥遊の遍歴とタスク管理におけるタスクの整理の図解、それによってどう救われたか」
  • めいっぱい対話(質疑応答)
  • 懇親会

 

この記事では、こーさんと私のトークパート、それと対話部分をまとめます。

内容については覚えているもののみになります。ご了承のほど。

 

こーさんトークパート

精神障害者雇用の現況

今まで精神障害者就労の人数は増えてきています。

しかし、(こーさんが)Twitterで個人的にとったアンケートでは、個々人の年収が高くなっているわけではない、とのことでした。

 

こーさん自身の働き方

こーさんは障害者雇用で会社員として働きつつ、ライターの仕事、メムやフォトスタジオの経営をされています(すごい……)。

 

収入源は複数あった方がいい

1つに収入の全てを依存してしまうと、その1つがダメになったときにリカバリーが大変です。

 

ASDやADHDそれぞれの特性を生かして、複数の事業会社を持つホールディングス会社のように仕事をしていきたい、とのことでした。

 

小鳥遊トークパート

小鳥遊の遍歴

まずは私、小鳥遊の遍歴についてです。

 

司法書士試験の受験生時代は、勉強しながらバイトしようとしたら相次いでクビになりました。

 

どうもうまくいかず、おかしいと思ったら発達障害の診断がおりました。

 

1,2社目は「こんな自分を採ってくれた」と恩義に感じて頑張ってしまい、発達障害からの適応障害を起こして休職。

現在は3社目となります。

 

2社目のとき、会社の最寄駅でどうしても会社に足が向かなくなった話をしました。

しょうがなく別方向に歩き出し、公園のベンチで時間を過ごして帰るのを何回も経験しました。

 

そして、「自分を信じない」と決めて、そんな自分をカバーしてくれるツールをエクセルで作ったら、それがタスク管理を実践するツールになりました。

これが後の「タスクペディア」の原型となりました。

タスクぺディア 公式

タスクペディア とは? 頭の中の『ごちゃごちゃ』を外に出し、見える化して『スッキリ』させる『タスク管理支援ツール(無料)…

 

小鳥遊の特徴

そんな小鳥遊はどんな特徴を持っているのか?

まとめると、およそ次のようになります。

 

タスク整理の図解

そして、頭の中がタスクでいっぱいになる図と、それを整理して「次に取るべき具体的な行動(ネクストアクション)」に注目できるようにする、というお話です。

 

 

タスクを整理しないで仕事をするのは、一仕事終わらせるたびに「さて、次は何をやるのか…」とウォーリーを探すようなもの。

 

……ここでタスクペディアの実演をしようかと思ったんですが、時間的に難しかったので省略しました。

 

代わりといってはなんですが、本サイト「タスク管理大全YouTubeチャンネルをご紹介します。

こちらにタスクペディア操作方法の動画が上がっています。

タスク管理に救われる

そんなタスク管理、タスクペディアに救われて、こんな自分になりました。

 

自分の特徴はそのままに、タスク管理をすることで結果的にカバーできていれば良いということです。

 

毎日、退社時に圧倒的な解放感を味わいながら、帰宅の途につくことができています。

例えて言うなら、「中学高校時代の定期試験の最後の科目のテストが終わった瞬間」の解放感。

 

そのようなタスク管理を身に付け、会社には、

タスク管理で仕事面はカバーします。代わりに、叱責されると頭が真っ白になってしまうので、怒ることはやめて、提案という形でお願いします」

と伝えてありまして、今もそれは守ってくれています。

 

タスク管理によって、自分にとって働きやすい環境を作れているのです。

 

タスク管理は、一部のアッパー層ビジネスマンのためのものではないのです。

 

厚労省の合理的配慮指針では、精神障害者発達障害者という2つの項目で、以下のように合理的配慮の例を挙げています。

  • 業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと。
  • 業務指示やスケジュールを明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順について図等を活用したマニュアルを作成する等の対応を行うこと。

 

自分から合理的配慮の分を負担するので、その代わりに怒らないで欲しいという交渉ができたんです。

 

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参加者のみなさんと対話

参加者の皆さんとの対話(と言うか質疑応答)です。

参加者の発言→こーさん、私の返答という順でした。

以下、対話の内容をご紹介します。

 

作家になりたい
収入源を多く持とう!
せっかく目的・夢があるならそれに向かってネクストアクションを決めて踏み出そう!

 

手をつけられず時間がかかりすぎてタスクが進まない。
手がつけられるほどの小ささまでまだ分解していない
時間がかかりすぎてなおさら着手しにくくなっているなら、自分が見積もった時間を即3倍すると良い。自分の時間見積力は信用しない。

 

締切を過ぎてしまったら?
基本的に謝るしかない。
締切過ぎそうな雰囲気になることは分かると思うので、そのときに相談・交渉して、締切を伸ばしてしまうか、成果の質や量の調整をする

 

社内で孤立して仕事がないとき、タスク管理をどう活かせば?
仕事がこなくて転職活動を考えるのであれば、転職活動をタスク管理する。
なお、GTDはツールを限定していないので紙でも良い。
現在従事している職種が接客業であれば、いちいちメモやスマホなどは見れないが、手のひらに書くのでも立派なタスク管理となる。

 

イベントの内容は以上ですが、他にもいくつか参加者からの話がありました。

 

興味深かったのは、「発達障害当事者の労働組合を作ってみてはどうか」という話。

例えば、合理的配慮を会社の垣根を取り払って横断してデータベース化し、労働する発達障害当事者が会社に伝えやすくなったら、会社も当事者も助かるのではないかと思いました。

 

懇親会

懇親会でも、タスク管理に関する質問はいただき、とても楽しく嬉しい時間となりました。

 

中でも嬉しかったのは「障害を受容して、それでも頑張って仕事をやっていこうという話はたくさんあるが、その具体的な方法まで聞くのは今日が初めてだった」という話をしていただいたこと。

 

障害者はどうやって就労へ適応すのかという問いは、なかなか答えがありません。

私なりに、タスク管理という答えを提示でき、それが伝わったのは嬉しかったです(ただ、万人に通じる答えかというと、なかなかそうはいかないと思います)。

 

また、タスク管理以前の私とまったく同じ悩みを抱えている参加者の方がいらっしゃったので、自分がこれまで辿ってきた紆余曲折から得たものを個人的にお話できたことも、とても良かったです。

 

イベントの反響

Twitterにて、参加者の方がイベントの感想をツイートしてくださっていましたので、ご紹介します。

 

おわりに

すべて終わり、主催者のこーさんがこんなツイートをしてくれました。

https://twitter.com/kotart90/status/1162707546123014144

 

そういえば、タスクペディアの公式ページ紹介するのを忘れていたーー!!

 

という、発達障害当事者ならではの抜け漏れエピソードでオチがついたところで〆させていただきます。

 

※本ページは、こちらの記事の内容に基づいてリライトしたものです。

ForGetting Things Done

さる8月17日(土)、江戸川区にあるごちゃまぜcafeメムで行われた「メム発達トークvol.3」に登壇してきました。 明…

 

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