今回はタスク管理用語「ポモドーロテクニック」について説明します!
- 1 ポモドーロテクニックとは
- 2 ポモドーロテクニックのルール
- 2.1 ポモドーロは「25分プラス休憩5分」からなる
- 2.2 4回のポモドーロごとに15~30分間の休憩を取る
- 2.3 ポモドーロは分割できない。“半ポモドーロ”や“4分の1ポモドーロ”などはない
- 2.4 タイマーが鳴るまでポモドーロは続く
- 2.5 長く中断されたポモドーロは無効となる
- 2.6 時間前に作業が終わったら、終了時間が来るまで見直しをする
- 2.7 ポモドーロを守る
- 2.8 5~7ポモドーロを超えるものは分割する
- 2.9 1ポモドーロに満たないものは組み合わせる
- 2.10 成果はポモドーロごとに積み重なる
- 2.11 常に予定表がポモドーロに優先する
- 2.12 1つのマイクロチームに1つのポモドーロ
- 2.13 次のポモドーロはもっとうまくいく
- 3 関連用語
- 4 参考書籍
ポモドーロテクニックとは
「ポモドーロテクニック(Pomodoro Technique)」とは、1992年にフランチェスコ・シリロ氏によって提唱された仕事術のことです。
そもそも「ポモドーロ(pomodoro)」とは「25分を計るためのキッチンタイマー」のことで、著者がこの方法を始めた当初、トマト(イタリア語でポモドーロ)の形をしたキッチンタイマーを使っていたことに由来します[参考]。
「25分作業して5分休憩する」というストロークを「1ポモドーロ」という単位で扱い、作業を進めていきます。
上記のストロークが有名ですが、実際には、以下のプロセスで構成された仕事術です。
- 計画:1日の初めに、その日にすることを決める
- 追跡:1日を通じて、費やした労力などの必要な指標のもとになるデータを集める
- 記録:1日の終わりに、日々の観察でわかったことをまとめておく
- 処理:1日の終わりに、生のデータを情報に変える
- 視覚化:1日の終わりに、改善への方向性を明確化する
ポモドーロテクニックのルール
ポモドーロテクニックには、幾つかのルールがあります[参考]。
ポモドーロは「25分プラス休憩5分」からなる
標準的なポモドーロ・テクニックは、「25分間の作業と5分間の休憩」という30分を1単位とします。
タイマーを25分にセットし、「今日やること」としてリストに入れた作業に取りかかることが基本です。
4回のポモドーロごとに15~30分間の休憩を取る
4回のポモドーロごとに作業を中断し、15~30分間の長めの休憩を取ります。
この休憩は「デスクの上を片付ける」「メールのチェック」「深呼吸」や「簡単な散歩」をすることにも使えます。
複雑なことをするのは避け、それまでの作業について考えてはいけません。
ポモドーロは分割できない。“半ポモドーロ”や“4分の1ポモドーロ”などはない
ポモドーロは原則、中断できません。
25分間、作業に集中することになります。
また、ポモドーロを半分や4分の1に切り分けることもできません。
時間の「1原子」がポモドーロです。
誘惑に負けたり緊急の用件が飛び込んできて、ポモドーロを中断しなければならない場合は、25分の終了間際でも今のポモドーロを無効にします。
タイマーが鳴るまでポモドーロは続く
取り掛かる作業を決めてタイマーを開始したら、現在のポモドーロを完了させる意志を固めます。
タイマーが鳴るまで作業に集中し、それ以外の作業を行ってはいけません。
長く中断されたポモドーロは無効となる
何らかの理由で、作業が一定時間の中断を余儀なくされてしまったら、そのポモドーロは無効になります。
その際は、新しいポモドーロをやり直します。
時間前に作業が終わったら、終了時間が来るまで見直しをする
タイマーが鳴るまでポモドーロは続きます。
なので、時間前に作業が終わっても別の作業には移ることはありません。
ただし、残った時間で予定していた以上のことを学習したり、見直しや反復、小さな手直しや復習をしたりすることは可能です。
ポモドーロを守る
質問や急な依頼、メールや電話など、外的な中断に対しては、ポモドーロを「守る」能力が必要になります。
留守電で対応したり、メールの着信音を切っておいたり、急ぎでないなら後で連絡すると伝えるなど、「伝達・交渉・再連絡」という戦略等によって、外的中断をコントロールできるようにします。
5~7ポモドーロを超えるものは分割する
時間のかかる作業は、数回のポモドーロを要することがありますが、8ポモドーロ以上になることはまずありません。
複雑過ぎたり、5~7ポモドーロを越えそうなものは、作業自体をあらかじめ分割しておきます。
1ポモドーロに満たないものは組み合わせる
単純な作業や、1ポモドーロを必要としない作業は、あらかじめ組み合わせて1つの作業として扱うことができます。
成果はポモドーロごとに積み重なる
ポモドーロの最後の数分間で、それまでの成果を振り返ります。
作業の質や方法について確認し、改善できる点を突き止めたいのであれば、そのこと自体に1つか2つのポモドーロを充てることを検討します。
常に予定表がポモドーロに優先する
予定を無視してポモドーロをする必要はありません。
休憩やミーティングなど、チームの予定表にあるものを踏まえてポモドーロを進めていきます。
1つのマイクロチームに1つのポモドーロ
「マイクロチーム」とは、特定の期間に1つの活動をするチームのことです。
特に人数に制限はありません。
チームでポモドーロテクニックを取り入れる場合、マイクロチーム単位でポモドーロを実践・管理します。
1つのマイクロチームに1つのポモドーロがルールとなります。
次のポモドーロはもっとうまくいく
どう進んでいけばいいのかわからなくなった場合には、課題の優先順位を見極めて、新しい計画を立てるために1回のポモドーロを充てることを検討します。
先延ばしをしやすい性格の人にとっては、1回のポモドーロを中断させずに終えるのが最初の目標です。
ポモドーロをやり遂げた経験を積み重ねることで、より時間の使い方が上手になります。
時間を上手く使えていないと感じたら、1度タイマーを止めて、深呼吸。
そして次のポモドーロを始めていきます。
関連用語
参考書籍
どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門