GTDの5ステップの1つ「整理する」について、詳しく解説します!

GTD

こんにちは!ひばちです。

この記事では、GTDの根幹となる5つのステップの内、3つ目のステップである「整理する」について解説します。

GTDって何?という方は、先にこちらをご覧ください。

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「整理する」とは?

「整理する」ステップは、GTDの5つのステップの内の1つです。

「把握する(集める)」「見極める(処理する)」に続く、3つ目のステップとなります。

 

最初の「把握する(集める)」ステップでは、あなたの気になっていること、頭の中にあるものを全て頭の外に出しました。

次の「見極める(処理する)」ステップでは、集めたもの1つ1つについて「これは何か?」を明らかにしていきました。

 

この「整理する」ステップは、「これは何か?」が明らかになったもの各々について、適切なカテゴリーに配置するステップとなります。

 

「整理する」を行う理由

何故、「整理する」を行う必要があるのでしょう。

 

1つ前の「見極める(処理する)」ステップで「これは何か?」を明らかにしてきました。

しかし、それらが1箇所に何十何百と羅列されていれば、まとまりがなく乱雑で、上手く扱うことはできません。

 

意味を見極めたもの各々について、適切なカテゴリーに配置し、必要な分を必要な時に閲覧可能にする。

またはそれらを、適切なタイミングで思い出しやすくする

そのために、「整理する」ステップが必要なのです。

「整理ができている」というのは、物事がその「意味」に応じて適切な場所に収まっているという状態だ。
出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

「見極める(処理する)」と「整理する」の関係

1つ前の「見極める(処理する)」ステップと、この「整理する」ステップは、多くの場合連続的で行われます。

 

「見極める(処理する)」ステップのフローチャートを使って、「これは何か?」の判断を行うと、それらは自動的に適切なカテゴリーに分類されていきます。

「これは何か?( どんなカテゴリーに属するのか?)」を判断するのが、「見極める(処理する)」ステップ。

 

一方、カテゴリーに準じたリストやフォルダを用意し、配置していく。

これが「整理する」ステップとなります。

 

リストやフォルダを用意する

「整理する」でまず行うことは、分類先となるリストやファイルを用意することです。

GTDの特徴として、実践のために使用するツールやデバイスは問わないというものがあります。

基本的には、デジタルでもアナログでも、自分の使い慣れたツールで問題ありません。

リストとは「リマインダー」である

リマインダーとは、「思い起こさせるもの」を意味する用語です。

忘れないように書いたメモや、カレンダーの記述、玄関先に置いたバッグ、スマートフォンの通知、母親の言葉掛けも、必要なことを思い出させてくれるリマインダーの一種です。

 

「整理する」では、多くは「リスト」の形で収納されていきますが、場合によっては、書類の現物だったり、メモ用紙をそのままファイルに綴じる方法もあります。

 

重要なことは、それが「一つ一つ独立した形で一望でき」「行動を思い起こさせてくれるもの」の形で配置されることです。

「整理する」は、頭の外に出したあれこれを「適切なリマインダーに変える」ステップと言い換えても間違いではありません。

 

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8つの基本カテゴリー

このステップで用意する必要があるのは、「見極める(処理する)」ステップのフローチャートで、分類先となったカテゴリーです。

出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

つまり、以下の7つのカテゴリーが基本カテゴリーと呼ばれています。

※後述するプロジェクトサポートを合わせて、8つの基本カテゴリーと呼ばれることもあります。

行動しないもの

  • ごみ箱
  • 資料
  • 保留(いつかやる/たぶんやる)行動するもの
  • 望む結果(プロジェクト)リスト
  • 連絡待ちリスト
  • カレンダー
  • 次に取るべき行動リスト

 

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分類を便利にするサブカテゴリー

GTDでは8つの基本カテゴリー以外にも、分類する上で便利な手法が提示されています。

43 Folders(備忘録ファイル)

43 Folders(備忘録ファイル)は、「保留(いつかやる/たぶんやる)」のサブカテゴリーとして機能する仕組みです。

保留しておくものには、ある特定の日付までは考えたくない、あるいは考える必要のないものがある。そうしたものに最適なのが備忘録ファイルだ。要は、ある特定の未来の日付に自分に届けるべき通知をまとめておくものである。
出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

43 Foldersは、1~12まで数字の書かれた「月別ファイル」と、1~31まで数字の書かれた「日別ファイル」の計43個のフォルダで構成されます。

 

手前の日別ファイルに入っているものは、その日が来たら、インボックスに入れ、空になったファイルは、来月の月別ファイルの後に後ろから挿入します。

月が替わったら、来月の月別ファイルを空にして、月別ファイルの一番後ろに挿入します。

 

これらのフォルダを用いて、日めくりカレンダーの要領で、「その日必ず目を通す必要のある資料のリマインダー」として機能させる仕組みになります。

必要な日時が決まっている資料(特に物理的な書類や資料など)を多く扱う場合に、有効は仕組みとなります。

 

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コンテキスト

コンテキストは、「次に取るべき行動」のサブカテゴリーとして機能する仕組みです。

コンテキストは、日本語では「状況、文脈」を表す言葉です。

 

次に取るべき行動を、一つのリストに整理しようとすると、膨大な数になりがちです。

そこで、GTDでは、「状況や文脈(コンテキスト)」ごとに、次に取るべき行動を分類することを推奨しています。

 

私たちの行動は、状況に左右されます。

「●●に電話する」という行動は、当然「電話を掛けられる状況」でなければ実行することができません。資料作成はPC前である必要があるし、買い物は店に出向く必要があります。

 

そこで、次に取るべき行動を、「その行動が取れる状況や文脈(コンテキスト)」に分けて分類するのです。

そうすることで、「PC前の時にできること」「買い物に出向いた時にできること」が、別のリストとして機能するため、その状況でやるべきことが明確になります。

 

 

コンテキストに関する記事は、以下をご覧ください。

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プロジェクトサポート(プロジェクトの参考情報)

プロジェクトサポート(プロジェクトの参考情報)は、「望む結果(プロジェクト)」リストに付属する情報です。

プロジェクトの参考情報とは、プロジェクトについて考えたり、行動を起こしたりするときに助けとなる情報や資料を指す。これらは行動に関するリマインダーとは区別しておかないといけない。
出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

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プロジェクトとして扱うものは、長期的な視点が必要になり、関連する情報が多く存在します。

例えば、閃いたアイデア、書き留めたメモ、関連するメール、紙の書類などです。

 

それらは、1つ1つ分類するのではなく、プロジェクトサポート(プロジェクトの参考情報)という形で、リスト化したりファイリングし、プロジェクトと紐づけておくと便利になります。

また、次に取るべき具体的行動についても、同様に情報を付加させたい場合には、これをアクションサポートと呼び、用意するのも有益です。

 

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チェックリスト

チェックリストは、様々なカテゴリで機能する手法です。

GTDの整理システムに関してはもう一つやっておくといいことがある。プロジェクトや作業
プロセス、関心のあること、やるべきことなどに関して、改善のためのアイデアが浮かんできたら、それらを随時まとめてチェックリストにする癖をつけておくといい。
出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

プロジェクトや作業、やるべきことに対して、その手順や確認事項を、チェックリストに整理していきます。

一度、チェックリストに整理してしまえば、あとはそれを確認するだけで、頭のリソースを使うことなく行動に移したり、考えを整理したり、することができるようになります。

ひと昔前、アルフレッド・ノース・ホワイトヘッドは「文明は、考えずに実行できる重要なオペレーションの数を増やすことによって進歩する」と述べたが、なるほどと納得した。チェックリストはまさにこの考え方に基づくものだ。「年末には毎年これをする」といったチェックリストを作っておけば、新たな視点で定期的に物事を見直すことができるだろう。
出展:全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

チェックリストは、仕事や生活のあらゆる状況で作ることができます。

特に「普段から意識しておきたいこと」「毎日欠かさずやっておきたいこと」等は、上記のカテゴリで扱うことが難しい場合があります。

そういう場合には、チェックリストという形で整理し、必要に応じて見直すことで、よりリラックスして効果的に行動や習慣を作ることができます。

 

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実践する

  • 自分の使い慣れたツール上で、8つの基本リストを用意してみましょう
  • 「見極める」で処理したものを、適切なリストに配置してみましょう

 

備考として、リストは基本的にあなたの使い慣れたツール上で再現することが大切です。

そして、リストは必ずしも独立させる必要はありません。

 

例えば、多くの場合、「プロジェクト」と「次に取るべき行動」のリストは、入れ子の構造で管理されます。

また、コンテキストを活用する場合、ツールによっては「次に取るべき行動」にラベルの形で付与されます。

 

大切なことは、「リマインダーの形で、リストとして閲覧可能かどうか」です。

実践方法については、色々試していくことも大切です。

 

まとめ

この記事では、「整理する」ステップについて詳しく解説しました。

 

「把握する(集める)」「見極める(処理する)」「整理する」の3ステップを行うと、あなたの抱えているもの全てが、適切なカテゴリーに分類されることになります。

この3つのステップを繰り返し行っていくことで、頭の中が常にすっきりした状態で、今やるべきことに確信を持って取り組めるようになります。

 

次は、「更新する(レビューする)」ステップを解説していきます。

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